2年前に行った自殺オフのお話(2
約束の場所に着きました。
会っていきなり、「ミアちゃん?死にたそうな顔してる。主に目が。」といわれ、「あなたもです。」とは言い返せずに、何となく嬉しかったです。
変子です。変子だけど、「死にたい人」としてでも、せめて認められたのが嬉しかったのかもしれません。今の私でも、何故かはわからないけど共感できます。
特にする事も話す事もなく、その人がいつも下見に行っていたというマンションへ向かいました。
この時の私は「マンションの価値が下がる」という知識というか考えがすっかり抜け落ちていたので。というか、正直考える余裕も頭もなかったです。
マンションの近くで何故かコーヒーをおごられ、エレベーターで高層階にのぼります。
その人はすごく怯えていて、「最上階は怖い」と言われたので、多分10階ぐらいに行きました。
初対面の相手を前に緊張はするものの、恐怖心なんか一切抱かなかった私に対して、その人は本当に怯えていました。
私たちは、柵の上にのぼって座りました。
私は、30秒もしないうちに地面と衝突しているであろう未来をも想像できず、相変わらず「死ぬ」とだけ思っていました。感情が、ずっと前から麻痺しているみたいでした。
私が前向きに座っていると、その人は「前だと怖いから後ろにしない?」と言いました。
その瞬間、私の「死にたい」気持ちに隠れていた「怖い」が目覚めて、震えが止まらなくなりました。現状に感情が追いついた瞬間でもありました。
それでも、だからって未来が変わるとは思わないので、その人の言う通り後ろ向きに姿勢を変えていると、向かい側の廊下から、楽しそうな子供の声が聞こえてきました。内容は、「わー!自殺してる人いてるー!」。
突っ込みどころは2つ。なんで現在進行形なんだ。「自殺なう」ってね…(泣)。
そして、なんで楽しそうなんだ。
被害妄想かもしれませんが、そう感じたんだからしょうがありません。
そんなもん無視して恐怖も無視して地面とご対面しに行こうとした私に、その人は「しゃがんで」と言いました。え、しゃがむの…?
この時その人の言うことを聞かずに地面と仲良くしておけば、将来なんかこの時の次の瞬間に消し飛んでいただろうに…。とりあえず、お目覚めなさった恐怖心と、向かい側の廊下にいたガキどもを今でも恨みます。
しゃがんでと言われ反射的にしゃがんだのが運の尽き(普通逆だろ)。もう恐怖心で震えが止まりません。
2人して階段に座ってガタガタブルブルしてました。
そうこうしてるうちに、昼が過ぎ、夜が明けて、朝が来て…。寒かったです。
つまり、本来自分たちとは全く無縁のマンションの階段で夜を明かしました。野宿です(泣笑)。
(続く